先進国の労働力不足は深刻化している。
最近では派遣従業員解雇問題が生じているが、実際のところ全体的に労働力不足である。
そこで定年退職した元社員の再雇用や、定年退職予定者に会社に残ってもらう取り組みが必要となる。
これは少子高齢化社会をうまく乗り切るためにも必要なことである。
現在の年金制度では若年者に大きく負担がかかり、ストレス社会である現代においては若者のやる気と消費力が乏しくなる一方であり、活力ある景気に返り咲くことは難しい。
定年退職者の再雇用により、年金受給率を大きく下げることが可能となる。
定年退職者の労働力であるが、現在の労働条件をそのまま適用すると会社にも定年退職者にも無理がかかる。
そこで定年退職者と会社側で柔軟に対応できる就業条件を考え出すことでうまく稼動できる。
例えば、毎週3日は休みがとれるようにし、労働時間もフレックス制にする。
さらに、年間の労働時間にも制限を設けておく。
そして隅に追いやった仕事をさせるのではなく、その制限時間内で行えるプロジェクトに参加してもらう。
定年退職者は辞めたくて会社を去ったわけではなく、定年という会社の規定に従ったにすぎない。
退職後、半年もすると働きたくてうずうずしている人も多い。
なおかつ、定年者の多くが他人のために何かをしたい、会社に恩返ししたいと感じている。
この高齢労働力をうまく活用するすることで、年金受給の改善や若手社員への技術継承、会社の利益などの諸問題が少しでも改善されるのではないだろうか。
高齢者は働きたくても雇ってもらえない現実に苦悩し、会社は労働力不足に苦悩する。
今こそ、新たな労働システムを考え出す必要性があるのではないでしょうか。
一日8時間労働という枠ではなく、多くの人が働ける労働システムこそが先進国には必要であるという時代に突入しています。
生きているかぎり活躍したいという高齢労働力に注目してみましょう。
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