学習の多くが目からの情報収集を中心に、頭の中で感覚をイメージすることです。
イメージすることができれば学習はこれで十分であると考えてしまいます。
実際にイメージするには指で触れたり、音を聞いたり、においを嗅いだりしておく作業が前もって必要です。
男性に比べて女性には図形が苦手という方が多くいます。
これは見て感じることを言語にして解釈しようとするためだといわれています。
図形では指で線をなぞってみたり、実際に同じ図形を書いてみたり、作ってみたりという作業が効果的なのです。
これが運動系学習法です。
見て感じる感覚系学習法よりも能力開発に優れている運動系学習法。
これは実際に触れてみることで急激に脳に刺激が伝わり、想像していた以上に記憶として刻まれます。
スポーツなどでも、見ているときとやっているときではまったく感覚が違いますよね。
学習も同様に考えると、からだを動かすことで体内の血流がよくなり記憶力が増すと思いませんか。
よく計算ミスをする方は途中の数式変形を省略する傾向にあるようです。
わかっていても書き出すという運動機能を働かせることでミスは減っていきます。
PC時代のため、キーボードを打つ技術は向上していますが漢字が書けない方が増加しました。
指を動かして漢字を書くことで改善するのですが、面倒なために行わないで済ますようです。
とにかく頭の回転をよくするにはからだを動かすことが効果的であるということです。
受験生もじっとして机の前にいるだけでなく、部屋の中を歩き回りながら長文を読んでみたり、からだで内容を表現してみたりすることで記憶にとどまりやすくなります。
以前、中国で英語の人気講師が話題になっていましたが、彼も英語を発声するときにはからだを動かしたり、腕を大きく振り回したりとからだ全体を使っていました。
受講生も同じように動いて英語を大声で発声するわけですが、やはりからだを動かしながらの運動系学習法の効果を体感していたのだと思います。
なかなか机の前で勉強しないと愚痴る前に、運動系学習法を取り入れてみることでお子さんのやる気も出てくるかもしれませんよ。
某有名予備校講師が「最近の生徒は単語しか話さない」とおっしゃっていました。
単語しか話さなくても相手に意思が通じるというのではなく、単語しか出てこないのが現状のようです。
口を動かす運動系学習法を行ってこなかった生徒に多い現象です。
運動系学習法は社会でのコミュニケーションにも役立ちますので、効率よく学習をすすめたいなら取り入れてみてください。
逆立ちをして英単語を覚える人もいるそうですよ。
|