企業の新卒採用では経営陣の母校からの採用が目立つ。
OB訪問と称して企業研究を行う学生も少なくないようだ。
ある中小企業にOB訪問でやってきた学生は世間で一流と呼ばれている大学卒予定者。
OBの一人がその学生と面談している最中での出来事ですが、「要は君が知りたいのはコレでしょ!?」と見せたものは給与明細。
その学生はその中身をよくよくと見つめていた。
「OBのオレでもこれぐらい!」
このひと言で学生は全てを理解した様子だった。
その後、この学生から連絡はいっさいなかったという。
また、採用試験を実施した際、国内最高峰と呼ばれている大学の学生がいた。
採用試験はなかなかの出来ばえであった。
しかし、この学生は不採用となってしまった。
採用担当者の見解はこうである。
「うちのような会社に入ってもこういう大学卒はすぐに辞めるだろうから、最初から採らないほうがよい」ということであった。
過去の採用実績から判断した様子である。
企業側も採用してやっていける学生と辞めてしまう学生とを区別している。
大学名は仕事にあまり関係ないとはいえ、大学名を意識する学生のプライドを考慮してあえて不採用にする担当者もいるようである。
一流、二流、三流・・・といった大学ランキングは仕事に役立たないことも多い。
しかしながら、「一流大学は不採用」とする企業も存在するだけに、学生側もしっかりと希望職種や収入、仕事内容などをしっかりと確認しておくことが大切である。
給料が良いからという理由だけでは企業の採用担当はうなずかない。
入社後に継続して働き続けられそうな学生がもっとも好まれているようである。
即戦力になるなら採用は間違いないのであるが、学生の就職に対する考え方の甘さが勝負の分かれ道になっている。
現在、バブル期採用者のつてで、その大学に求人募集する企業も多い様子である。
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