うなぎといえば蒲焼ですよね。
この「うなぎ」ですが、生の刺身で食べた方はいらっしゃるでしょうか?
一般的に「うなぎ」を生で出す店はほとんどないと考えてよいと思います。
うなぎの血液には「イクシオトキシン(ichthyotoxin)」という毒があるのをご存知ですか。
「イクシオトキシン」はタンパク質性の神経毒で、口に入ると下痢、吐き気などの中毒症状を起こし、目に入ると結膜炎を引き起こし、傷口の入ると炎症を起こすのが特徴です。
大量摂取をした場合には命の危険があるとされていますが、60度で5分程度火を通すと毒性は消えてしまうということです。
また、うなぎの皮膚の粘膜にもイクシオトキシンとは別の毒が含まれているそうです。
ですので、うなぎは生で食べないように火を通して調理されるのです。
話は変わりますが、うなぎのぬめりはトライボロジーの分野でも注目されてきました。
掴もうとするとヌルヌルすべるあの現象が潤滑剤として応用されているのです。
油は手に入らないが、うなぎは手に入るなんて状況の時にはぜひ、潤滑剤としてうなぎのぬめりを利用してみてください。
圧力がかかればかかるほど滑る効果を発揮してくれるかもです。
ちなみに、うなぎは川や沼に生息していますが、産卵場所は南太平洋の深海とされていて、卵は海中でふ化してレプトセファルスとなります。
そして細長くなってシラスウナギ(またはハリウナギ)と呼ばれる稚魚となって河川をさかのぼってくるのです。
最近は養殖うなぎも増加して、天然うなぎを口にする機会も減っているかもしれません。
夏の土用の丑の日にはうなぎを食べる習慣がありますので、こんな豆知識をつけて「うなぎ」を召し上がってみてはいかがでしょうか。
わたしは「うな重」が大好物です。
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